鎌倉・鶴岡八幡宮の例大祭名物「流鏑馬(やぶさめ)」を、見やすい観覧場所・撮影のコツ・持ち物・旅行計画まで丸ごと解説。2025年の開催情報もひと目でわかります。
鶴岡八幡宮の流鏑馬とは?
流鏑馬の歴史と文化
流鏑馬(やぶさめ)は、疾走する馬上から左手側の三つの的を次々と射抜く日本の伝統神事・武芸。鎌倉では源頼朝が1187年(文治3)に鶴岡八幡宮で奉納したのが始まりと伝わります。800年以上続く神事は、狩装束に身を包んだ射手と馬の躍動、矢が的を射抜く瞬間の歓声が見どころです。
鶴岡八幡宮の流鏑馬の意義
単なる競技ではなく、五穀豊穣・天下泰平・人々の無病息災を祈る奉納行事。射手は命中を競うだけでなく、所作や礼法を通して神前に祈りを捧げます。
流鏑馬の神事としての背景
鶴岡八幡宮の流鏑馬は、例大祭(毎年9月14〜16日)の掉尾を飾る神事。弓馬術礼法の宗家を中心とした一門が奉仕し、一の的→二の的→三の的の順に射抜きます。馬場周辺は立入・観覧エリアが綿密に区切られるため、当日は係員の指示に従って安全な位置で観覧しましょう。
2025年の流鏑馬開催情報
開催日と時間
- 例大祭期間:2025年9月14日(日)〜16日(火)
- 流鏑馬神事:2025年9月16日(火)13:00〜
- ※同期間、宵宮祭・例大祭・神幸祭・献茶会・献華会・鈴虫放生祭など関連行事あり。
流鏑馬祭りの混雑予測
- 当日午前〜正午:馬場沿いのロープ前は午前中から場所取りが始まります。正午以降は最前列が埋まる想定。
- 開始前30〜60分:二の的(コース中央付近)と三の的側が特に密度高め。
- 前日(9/15)の神幸祭:13:00〜15:00は若宮大路(二の鳥居周辺)で混雑ピーク。公共交通+徒歩推奨。
流鏑馬が中止になる可能性
荒天・強風・馬の安全確保が難しい場合など、当日判断で中止・内容変更となることがあります。直前は神社の公式発表を必ず確認しましょう。
観覧スポット紹介
鶴岡八幡宮の観覧席について
- 一般向けの無料観覧エリアが馬場両側に設けられます(先着順)。
- 来賓・奉仕者向けの関係者席が対面側に設けられることがあります。
- 安全確保のため立入禁止帯・通路が設定されます。柵やロープの内側へ身を乗り出さないのが鉄則。
おすすめの観覧ポイント
一の的(スタート寄り)
- 助走から加速に乗る迫力を間近で。
初矢の放ちと馬のスピード感を狙うならココ。 - 被写体までの距離が近く、超広角〜標準でも臨場感のあるカットに。
二の的(コース中央)
- 矢をつがえる所作→放つ瞬間→命中の一連が見えやすい王道スポット。
- 人気エリアのため早めの場所確保必須。
三の的(ゴール寄り)
- 速度が最高潮に。命中で木札が割れる音と歓声が響くドラマチックな位置。
- 望遠があると表情や矢筋まで捉えやすい。
馬場周辺での観覧の魅力
- 砂塵、ひづめの音、射手の気合い一声まで届くライブ感。
- 隊列入場や祓いの儀など、神事の所作もじっくり見られます。
- 開始直前は導線確保のため移動が制限されます。必要な物は先に準備を。
流鏑馬観覧の準備と楽しみ方
観覧に必要なアイテムと服装
- 歩きやすい靴/動きやすい服(砂地・未舗装あり)
- 帽子・日焼け止め・飲料(自販機は混みます)
- モバイルバッテリー・ウェットティッシュ
- 小さめの折りたたみクッション(長時間の立ち見対策)
- 雨対策:レインウェア(傘は視界や安全の妨げになりやすい)
写真撮影のベストポイント
- 二の的前後:放つ瞬間と命中が重なりやすく、シャッターチャンス多め。
- 設定の目安:1/1000秒以上・連写・AF-C。スマホは連写+少し広角で狙い、動画の数秒切り出しも有効。
- マナー:フラッシュは使わない/頭上に掲げ過ぎない/柵から身を乗り出さない。
体験イベントに参加する方法
神事の奉射に一般参加は不可ですが、弓馬術礼法・流鏑馬の体験プログラムが各地で開催されています。
例)木馬訓練→馬上体験→射法入門の流れで学ぶプログラム、英語対応の講座など。鎌倉観覧とセットにするなら、日光エリアや関東近郊の体験施設をチェックしましょう。
流鏑馬と地域の交流イベント
やぶさめを通じた地域振興
流鏑馬は鎌倉の象徴的な文化資源。例大祭の3日間は、神幸祭の神輿行列、奉納演舞、献茶・献華など、地域と神社が一体となる行事が続きます。
地元産品とのコラボイベント
- 若宮大路〜小町通り界隈は飲食・土産の人気店が集中。混雑時はテイクアウトを活用。
- 境内周辺では露店・臨時販売が出る場合も。ゴミ持ち帰りの徹底を。
観光としての鶴岡八幡宮
大石段の楼門・上宮、舞殿、源氏池・平家池、境内のミュージアムなど、歴史と自然が凝縮。流鏑馬以外の時間にゆっくり巡るのがおすすめです。
流鏑馬に関するFAQ
鶴岡八幡宮の流鏑馬読み方
つるがおかはちまんぐう の やぶさめ(漢字:鶴岡八幡宮の流鏑馬)。
流鏑馬の射手は誰?
例大祭の流鏑馬は、弓馬術礼法 小笠原流を中心とする一門が奉仕します。個々の氏名は公式発表・当日のアナウンスをご確認ください。
流鏑馬を見逃した場合の対処法
- 翌年の例大祭(9/16)を狙う。
- 秋(11/3前後)に都内の神社で行われる流鏑馬奉納を観覧する。
- 別日程で開催される流鏑馬・弓馬術の体験プログラムに参加して理解を深める。
流鏑馬を楽しむための旅行プラン
鎌倉観光と共に楽しむ(モデルコース)
1日プラン(9/16 流鏑馬中心)
- 朝:鎌倉駅→鶴岡八幡宮へ直行、馬場沿いを下見・場所確保
- 昼前:小町通りで早めランチ・買い出し
- 午後:13:00〜 流鏑馬観覧
- 夕方:報国寺(竹の庭)または建長寺で静かな時間
2日プラン(祭り満喫)
- 1日目(9/15):神幸祭の行列→鎌倉大仏・長谷寺へ
- 2日目(9/16):午前は鎌倉宮や英勝寺→流鏑馬→夕景の由比ヶ浜
宿泊施設の選び方
- 徒歩圏:鎌倉・北鎌倉駅周辺は早めの満室化に注意。
- アクセス重視:大船・藤沢・逗子葉山エリアは列車本数多く、価格も安定。
- 9月中旬の週末前後は早めの予約が安心。朝早く動ける宿が有利です。
周辺観光スポットの紹介
- 高徳院(鎌倉大仏)/長谷寺:王道の“西鎌”コース
- 報国寺(竹の庭):静寂の竹林と抹茶
- 建長寺・円覚寺:禅の名刹で庭園と伽藍を巡る
- 江の島:夕景・夜景の締めに
※このガイドの内容・所要時間は目安です。当日の案内・規制や天候に従って行動してください。